娘が1歳くらいのころ、保育園で娘が先に知り、むしろわたしのほうが教えてもらった絵本。
たしか、本屋で見かけたときにあまりに楽しそうにめくるので、「そんなに好きなら!」と思わず買ったのだったか。
これが大正解で、その後1年ほどの間は特に、ずいぶんと娘のお気に入りになったのでした。自分でよく本棚から持ってきて、繰り返し遊んでいたなぁ。
内容はその名のとおり、おめんを題材にしたしかけ絵本。
ページをめくると、1匹の動物がおめんをかぶった状態であらわれて、
こわーい おおかみの おめん
かぶっているの だあれ?
と文章が入っている。そしておめんのページは実際に紙が重なっているので、子どもが自分でペラッ!とめくることができる、というもの。
紙をめくると、おめんをかぶっていた動物が誰だかわかる、というしかけだ。
言ってしまえばただ「めくる」というシンプルなしかけなんだけど、こどもってめくるの好きなんですよねぇ……。
自分の手によって、絵がぱっ、と変わる。その快感は、おとなでもわかるもの。
ところでこのしかけ絵本、買ったときは正直、「楽しいけど、1回読んだら誰が隠れているかわかっちゃうし、すぐに飽きちゃうんじゃないかなぁ」となんとなく思っていた。
でも、全然!まったく!そんなことはなかったわけで。
「こわーいおおかみのおめん、かぶっ……」って、わたしがまだ全文を読みきらないうちに「ひつじー! ひつじー!!」ってかぶせ気味に回答してくるくらい内容を暗記してからも、何度も、何度も、何度も、何度も、何度も、楽しそうに読んでいた。
ときにはおめんのページをひらいたまま、自分の顔に当ててみたり、わたしの顔に当ててみたりして、笑っていたな。
遊べるしかけ絵本はいろいろとあるけれど、やっぱりおめんというのはそうやって絵の上だけじゃなく、リアルに人の顔を変えてしまえるコンテンツなのが、強いな!と思う。
というわけで1、2歳の子に絵本を贈る機会があったら、強気でおすすめしたい1冊。
なんなら、「あんまり絵本に興味ないんだよね」っていうお子さんにこそ、おすすめしたい。
同じ遊べる絵本だと『えらぶえほん』の記事も書いたけど、あちらはどちらかというと3、4、5歳くらいの子におすすめかな。
『おめんです』シリーズは、1、2歳なら何度も何度も繰り返しめくって遊んでくれるだろうなぁ!という感じ。もちろん、図書館などで借りてきて単発で読むなら誰が隠れているか当てる楽しみがあるので、5、6歳くらいまで楽しめると思う。
ちなみにさりげなく”シリーズ”と言ったけど。我が家にあるのは『おめんです2』で、その前に『おめんです』も出てます。
絵本ナビさんにためし読みの動画が公開されていて見たのだけど、ひょっとこ、鬼、ふしぎなきつね、おたふく、だるまなどなど、『おめんです』のほうが伝統的な絵柄というか、絵本らしからぬお面が多くて、こっちも楽しい!と思いました。
あえてそういう、迫力あるモチーフに挑むところが個人的にとても好き。
今度図書館で見つけたら、今は4歳だけど、娘に読んでみたいな。節分で「鬼」などの概念もできはじめた今は、また違った楽しみ方ができそうだなぁ、と思った次第。
写真や動画で中の「めくる」ようすが見てみたい方のために、絵本ナビさんの該当ページのリンクを貼っておきます(↓)。どんなものか、とってもわかりやすいです。