子が小学生になったのを機に、小学校の絵本読み語りボランティアの会に参加しはじめた。
頻度は高くなくて、月に1〜2回くらいの機会なのだけれど、絵本選びに新しい視点が加わってとても新鮮だ。
自分好みの絵本や、自分の子どもが好きそうな絵本だけでなく「◯年生のみんな」に読みたい本、かつ大勢で楽しんでもらえそうな本と新しい目になって絵本と向き合うと、いままでは目に入っていなかったたくさんの絵本たちが主張しだして、広いとすでに思っていた絵本の世界が、想像の何倍も広いことに気づかされる。
さらに15分という時間制限のなかでどの本とどの本を組み合わせるかというのも、ベテランになれば頭のなかに「あの本はだいたい何分」という肌感があるみたいだけれど、新米の私はまだなかなか難易度が高くて毎度試行錯誤しながら、でも楽しみつつやっている。
*
せっかく自分も自分の「好み」の枠を超え、新たな視点で新しい絵本に出会っているので、備忘録もかねて、簡単な記録日記もつけていこうと思う。
今回は7月に、小学校1年生に読み語った絵本の記録。
7月
▼1冊目
『だんだん ぐんぐん ずんずん どんどん』
ちいさなかがくのとも 2021年7月号(荒井 真紀 作/福音館書店)
目安:2分強
導入は季節の話題から。夏に食べるある野菜かくだものが育っていくよ。何かなあ?って想像しながら聞いてみてね、と言ってスタート。わりと早い段階で「すいか!」と言っている子も。それでも最後までしっかり聞いてくれました。
▼2冊目
『まゆとかっぱ (やまんばのむすめ まゆのおはなし)』
(富安 陽子 文、降矢 なな 絵/福音館書店)
目安:9分40秒
夏ということで川や海にちなんだ一冊をいれたいなといろいろ考えてセレクトしたのが、以前普通に借りてわが家の子にも楽しんでもらっていたこちら。かっぱがぞろぞろ・・・と出てくるところなど、絵もダイナミックで遠くからも見やすいかと思った。10分くらいあるので1年生飽きちゃうかしらとも思ったけれど、世界観に入ってくれたのか最後までじいっと聞いてくれてうれしかった。
▼紹介のみ
『みずくみに』(飯野 和好 作/小峰書店)
水に関する絵本をいろいろ集めているなかで、これは個人的にもともと読んだことがあり好きだった1冊。さわに水を汲みに行くシーンが、オノマトペを中心に描かれるのだけれど、とにかく絵が迫力があって、伝わってくるものがある。色もはっきりしていて判型も大きいので、遠くの子にも見やすいかなと候補にいれたものの、今回は他のお話を優先したので、せめて紹介だけでも、と最後にページをぱらぱらめくりつつ、図書室でも探してみてね、と伝えた。
※『だんだん ぐんぐん ずんずん どんどん』の表紙画像は、福音館書店さんHP内の「著作物の利用」記述にもとづき、利用可能な範囲で使用しています。