
4月、新学年になって、今年度はじめての読み語り。
何を読もうかなあといろいろ手にとるなか、小学生が登場する現代のストーリーと、昔からの物語で迷っていたのですが、今回は後者を選択。でもほかのメンバーが読んでいた小学生が主人公の本も、おもしろそうだったなあ……!
いまどきの小学生が共感する話も読みたいし、昔話のよさもあるし、ほかの写真絵本やナンセンス絵本も紹介したい。もちろん15分ではとうてい無理なので、いつも塩梅、迷います(それが楽しくもあるけれど)。
4月下旬
▼1冊目
『りんごりらっぱ』
(あべけんじ 作/福音館書店)
目安:約2分20秒
後半に少し長めのお話を読もうと思っていたので、導入は軽やかに、ことばあそびで参加してもらえそうな1冊を。
タイトルからも伝わる通り、「りんごりらっぱんだ……」とことばがどんどん続いてゆくのだけど、もっと小さい子向けのシンプルなしりとりとはちょっと違って、後半にひとひねりあるのが好きです。
5年生は恥ずかしがって一緒に声出してくれないかもなあ、と思い、最初に「ひとりだと寂しいんで、よかったら一緒に声出してもらえると嬉しい!」と前フリしておいたら、みんな途中から、一緒に言ってくれてとってもうれしかった。
優しいぜ、5年生。
2分少しで読み終わるし楽しい雰囲気になるので、お守り代わりに持っておきたい一冊。
▼2冊目
『ふしぎなたけのこ』
(松野正子 作 、瀬川康男 絵/福音館書店)
目安:約11分40秒
「たけのこって春の野菜なんだけど、今年たけのこ食べた人〜?」と聞いたら半分以上の子が手をあげてくれた。
「じゃあたけのこ、掘った人!」と聞いても、4人くらいの子が手をあげてくれて。
「じゃあ知ってる人もいるかもだけど、たけのこって植物のなかでも成長スピードが早くて、一日数十センチとか、一番伸びるときは1日120cmも伸びた報告もあるそうです」と小ネタをはさみつつ、「そんなぐんぐん伸びるたけのこが登場するお話です」と読み始めました。
1963年発行の、昔ながらの絵本なのだけれど、長方形の見開きページの絵柄が秀逸で、とっても迫力や奥行きがある。
数年前、読み語りの先輩メンバーから「この本は左で持つか、右で持つかで奥行きの感じ方が大きく変わってしまうから持ち手に気をつけるのよ」と聞いて、実践してもらって「確かに……!広がり方が全然違って見える」と思っていたので、今回は左手で持つことも意識。
途中、縦向きのページがあるのだけれど、これまたページと絵柄の使い方がすばらしくて、子どもたちも「高っ」と声をあげていました。
お話も、ただたけのこが伸びて…だけじゃなく、ラストにはプラスアルファの結末が待っていて。
控えめな絵柄ながら、高学年がじっくり聞いて楽しめる内容だと感じます。12分近くの長いお話だったけれど、最後までしっかり聞いてくれてうれしかった。むしろ1、2年生だと途中であきてしまうかも?なので、4、5年生くらいがよいのかも。
▼候補だったもの
『やさいのはな なんのはな?』
(宮崎祥子 構成・文、網野文絵 写真/福音館書店)
もし早めの入室などで時間が余ったら、ここから数問出そうかな?と思って、念のため持っていった本。
春はいろんなところで花が咲いているので、季節的にもちょうどよさそう。
きゅうりや蓮根、ブロッコリーにさつまいもなどなど、子どもたちにも身近な野菜の花が、クイズ形式でたくさん登場する1冊。
小学校での読み語り活動を初めた当初は、わが子が低学年だったこともあり、「高学年の子たちはどんな反応するんだろう、これは子どもっぽすぎるかな……」という気持ちがあったけれど。
最近は、勉強もいろいろ大変になってくる高学年だからこそ、読み語りを聞く時間くらいは、純粋に楽しんでもらえるのもいいな!と思って、その怖さがなくなってきたような気がする。
ああ、でも落語も狂言も紹介したいし、最近の新しい本も子どもたちの心にマッチするだろうし、やっぱり、読みたいものが多すぎて、時間制限もあって、組み合わせは毎度毎度、楽しみながら迷いはつきない。